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【監修済み】急な吐き気や嘔吐の原因・対処法と、疑われる病気

嘔吐は誰でも経験したことのあることだと思いますが、じつは嘔吐には様々な病気が隠れていることもあります。急な嘔吐の際の対処法や、見逃してはいけない症状を知っておくことで、いざというときに適切な対処ができるようにしておきましょう。

1人の医師・医学生がチェック済み

突然の嘔吐に対する応急処置とは?

ウイルス性胃腸炎 突然の嘔吐に対する応急処置とは?

暖かい季節になってくると、お花見や行楽など外へでかけることも多くなってきます。
お弁当を持って外でピクニックしながらみんなで食べる、お酒を飲みながらお花見を楽しむなど、食事やお酒を楽しむ機会も増えますよね。

しかし、食べ過ぎや飲みすぎ、食あたりなどで胃に負担がかかると、突然嘔吐してしまうこともあります。
そんな時私たちはどう対処したらよいのでしょうか?

基本的な対処法や、すぐに医療機関へかかった方がよい場合などをご紹介します。

知識として身につけておくことで、急な事態でも焦ることなく適切な対処ができます。

まずは吐きたいだけ吐かせる

急な嘔吐の場合、吐き気止めなどを飲んで吐き気を抑えようとする人も多いと思います。

ところが、嘔吐というのは胃の中に入ってしまった有害物質を排除しようとする体の防御反応です。
体から有害物質を排除しようとして体が頑張っている時に、吐き気止めでそれをとめてしまうと、体の中に有害物質が残ってしまい、のちのち悪影響を及ぼす可能性があります。

まずは吐きたいだけ吐かせて、胃の中の有害物質を外へだすことができるようにしましょう。

また、その際は吐いたものが気管に入ってしまわないように気を付けてみていてあげるようにします。
横になった方が楽な場合は、横になってもかまいませんが、吐いたものがのどに詰まって窒息してしまわないよう、仰向けはさけましょう。

背中をさすってあげたりすると少しでも気分が落ち着くことが多いです。

脱水症状にならないよう、水分補給をしっかりと

吐きたいだけ吐いた後は、うがいなどで口の中を清潔にします。
その後、体の水分が急激に減っている状態になっているので、脱水症状にならないよう水分補給をさせましょう。

その際、お水は人肌のものだと胃に負担がかからないので良いです。

自力で飲めない場合は、スプーンに少量ずつすくってあげて、口の中へ入れてあげましょう。

気持ちが悪くて水分もとる気になれない…という場合もあるかもしれませんが、吐くことによって水分が減少しているため、少しづつでも飲んでもらうようにしましょう。

 

嘔吐してしまった場合、水分だけでなく胃液や十二指腸の腸液などに含まれる電解質(ナトリウム、カリウム、クロールなど)も一緒に失われます。

ですので、単に水やお茶などで水分だけでなく電解質を含むものがいいでしょう。市販のスポーツドリンクなども良いですし、経口補水液OS-1(オーエスワン)などは特に電解質が多めに含まれていてオススメです。

ヨクナル提携医師・医学生: 筑波大学医学群医学類卒

横になり安静にする

ウイルス性胃腸炎 横になり安静にする

落ち着いてきたら、体を締めつけている衣類などをゆるめ、ゆったりとした服装で横になって安静にしていましょう。

その際、胃の中では食べ物が左から右へ流れているので、右を下にして横になることで、できるだけ吐き気が起こらないようにすることができます。

付随症状からみる!吐き気や嘔吐を伴う病気

“下痢・発熱・腹痛・悪寒“が伴う場合

ウイルス性胃腸炎 “下痢発熱腹痛悪寒“が伴う場合

ノロウイルス

嘔吐に加えて下痢・発熱・腹痛・悪寒が伴う場合はノロウイルスという感染力の強いウイルスに感染してしまった可能性があります。

ノロウイルスは10月~11月にかけて増え始め、2月ごろまで流行します。
激しい下痢症状を伴って便は水のようなものとなり、嘔吐も噴水のように吐いてしまうことがあるほど激しいことがあります。

周囲への感染拡大防止のためにも病院受診が必要となります。

流行時期にこのような症状が現れた場合は、ノロウイルスの可能性を考えましょう。

ウイルス性胃腸炎

ウイルス性胃腸炎にはノロウイルス以外にもロタウイルス、アデノウイルスなどがあります。

ロタウイルスは1月ごろ~4月まで流行し、子供が感染症を起こしやすいウイルスです。
水のようなシャーシャーとした便になり、便の色が薄くなるのが特徴です。

アデノウイルスは通年感染するウイルスで、下痢症状はあるもののノロウイルスやロタウイルスに比べると症状が軽いものが多いです。

“胃痛・胃もたれ・胃のむかつき”が伴う場合

ウイルス性胃腸炎 “胃痛胃もたれ胃のむかつき”が伴う場合

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃痛・胃もたれ・胃のむかつきが伴う場合は胃潰瘍・十二指腸潰瘍の可能性があります。

胃潰瘍は食後に、十二指腸潰瘍は空腹時にみぞおちあたりに痛みがでやすいとされています。

“頭痛・めまい”が伴う場合

ウイルス性胃腸炎 “頭痛めまい”が伴う場合

脳卒中

頭痛・めまいが伴う場合は脳卒中の可能性があります。

脳卒中は命の危険性を伴うため、早期の病院受診が必要な病気です。

ろれつが回らない、片方だけ口元が下がっている、片手もしくは片足だけが痺れている・動きにくい、真っすぐ歩くことができないなどの症状が現れていたら救急車を呼んでください。

メニエール病

頭痛・めまいが伴う場合、メニエール病の可能性も考えられます。

メニエール病とは突然激しいグルグルと目が回るようなめまいが生じるのが特徴です。

他にも耳鳴り、難聴、平衡感覚のズレなどの症状も伴います。

“冷や汗”が伴う場合

ウイルス性胃腸炎 “冷や汗”が伴う場合

低血糖

冷や汗が伴う場合は低血糖の可能性があります。

低血糖というと糖尿病の方がなるもの、というイメージを持たれがちですが糖尿病ではない人でもこのような低血糖症状が現れることがあります。

血糖値が下がることで冷や汗以外にも手の震え、めまいなどが生じます。

飴などの糖分を摂取することで症状が改善しますが、健康な身体では生じることがないものです。
このような症状が現れる場合は病院へ行って診察を受けるようにしましょう。

“唾液が大量に出る”場合

ウイルス性胃腸炎 “唾液が大量に出る”場合

自律神経失調症

唾液が大量に出る症状が伴う場合は、自律神経失調症の可能性があります。

唾液は自律神経の働きによって分泌され、身体や心が強い緊張状態を感じ続けると唾液を大量に分泌することがあります。

貧血が原因で嘔吐が生じる場合もある

ウイルス性胃腸炎 貧血が原因で嘔吐が生じる場合もある

貧血が原因で嘔吐が生じる場合もあります。

目の下瞼を指で引き下げて、下瞼裏側を確認してみましょう。
色が白っぽくなっていたら貧血の可能性があります。

原因がはっきりわかっている場合は大丈夫

ウイルス性胃腸炎 原因がはっきりわかっている場合は大丈夫

暴飲暴食

原因がはっきりとわかっている場合は気にしなくても大丈夫です。

前日に暴飲暴食をした場合は、胃が消化不良を起こして嘔吐することがあります。

暴飲暴食をした翌日はお粥、うどんなど温かくて消化に良いものを食べて消化器系を休めるようにしましょう。

乗り物酔い

乗り物酔いで嘔吐をすることもあります。

乗り物酔いは乗り物に乗ることで受ける刺激(揺れ、明暗の変化、スピードなど)によって自律神経に乱れが生じておこります。

前日にはゆっくりと身体を休める、ゆるめの衣類を身に着ける、乗り物にのったら遠くの景色を眺める、酔い止め薬を飲むなどして対処しましょう。

こんな症状が見られたらすぐに病院へ

ウイルス性胃腸炎 こんな症状が見られたらすぐに病院へ
出典:jiyusoku.jp

吐き気がおさまり、体もラクになってきて食欲なども戻ってくるようなら問題はありませんが、もし下記のような症状が見られたら、すぐに医療機関へ受診しましょう。

●けいれん
●意識障害
●発熱
●吐いたものに血が混ざっている
●頭痛やめまい
●激しい腹痛
●呼吸困難や過呼吸
●嘔吐を何度も繰り返す

これらの症状がある場合には、吐き気がおさまってすぐに医療機関を受診しましょう。

吐き気や嘔吐には、大きな病気が隠れていることも少なくありません。
そのような病気を見逃さないためにも、早急な受診をおすすめします。

ウイルス性胃腸炎 こんな症状が見られたらすぐに病院へ

このように、吐き気や嘔吐といっても、たんに食べ過ぎ・飲みすぎ、食あたりや乗り物酔いなどから、重大な病気まで様々な要因があります。

嘔吐の症状が現れた場合には、パニックにならず落ち着いて、そのほかの症状も気を付けて観察しておくことが大切です。

少しでも気になることがあれば、すぐに医療機関を受診してみましょう。

 

この他にも、小児(特に乳幼児)では嘔吐をきたす疾患が下記のようにたくさんあります。
特に1歳までは体内に占める水分の割合が多いため、成人に比べて簡単に脱水になってしまいます。
乳幼児に嘔吐(や下痢)などがみられる場合には、油断せず水分を与えてあげたり、病院で点滴をしてもらうようにしましょう。

・肥厚性幽門狭窄症
幽門とは胃の出口のこと、ここが狭窄しているために母乳など摂取したものが先に進めず嘔吐します。

・先天性腸閉鎖症
生まれつき腸の一部分が閉塞していたり、運動機能が悪くなっています。

・乳児嘔吐下痢症
ロタウイルスやノロウイルスなどのウイルス感染が原因として多いです。下痢がメインとなりますが、嘔吐も高頻度にみられます。

・周期性嘔吐症
2~10歳くらいの小児に、何かしらのストレスがかかった場合に起こります。ストレスは多様で、感染症への罹患、運動会や遠足などの疲労、発表会などの直前などによる過度の緊張などがあります。

ヨクナル提携医師・医学生: 筑波大学医学群医学類卒

最終更新日: 2016-10-24

タグ:
食中毒 ウイルス性胃腸炎 ノロウイルス ロタウイルス

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