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統合失調症に対する正しい対応とは!看護の仕方・介護の仕方

統合失調症では、幻覚や妄想など本来ないはずのものが現れてしまう陽性症状と、感情の表出が減少し、自発性が低下するなどの陰性症状があります。おそらく一番対応に困るのは陽性症状のうちの被害妄想かと思われます。今回は被害妄想を中心に、統合失調症の患者さんに対する正しい対応はどのようなものなのか、ご紹介していきます。

統合失調症とはどんな病気?

統合失調症 統合失調症とはどんな病気?

厚生労働省によると統合失調症は100人に1人弱の割合でかかる、決して珍しくない病気です。
2008年の調査をもとに、統合失調症で病院を受診している人は79.5万人ほどいるとされています。

10代後半から30代に発症することが多く、患者数のピークは10代後半から20代です。

原因

統合失調症の原因ははっきりとは分かっていません。
ただ、進学や就職、結婚などの環境の変化がきっかけになっておこることが多いようです。
遺伝などの素因と環境が2:1の割合で関係しているとも考えられています。

また、統合失調症の患者さんには神経伝達物質の異常と脳の一部の体積が健康な人と比べて小さいということが分かっています。

症状

統合失調症の主な症状は、幻覚と妄想です。

最も多いのは自分が批判されたり、命令されたり、監視されているような幻聴で、その幻聴に聞き入ってにやにや笑ったり(空笑)、幻聴とブツブツ対話したり(独語)するため周囲の人からは奇妙に思われてしまいます。

妄想としては、街ですれ違った人が自分を襲おうとしていると感じたり(迫害妄想)、隣に住んでいる人の咳払いが自分に向けられたものだと感じたり(関係妄想)、誰かが自分を尾行していると感じたり(追跡妄想)といったものがあります。

幻覚と妄想以外にも、話が飛んだり相手の話がうまく理解できない「会話や行動の障害」、自分や他人の感情が理解できない「感情の障害」、仕事や勉強の意欲がわかない、会話する意欲がわかない「意欲の障害」があります。

看護、介護者の正しい対応

病気であることを受入れる

統合失調症でみられる被害妄想には「自分のことを噂されている」「自分の悪口を言っている」というような幻聴や、周囲の些細な出来事を被害的にとらえる関係妄想があります。

何か変なことを言ってるというのは、すぐに気付くと思います。
ここで諭したい気持ちが起こってしまうのも無理はありませんが、否定せずに病気だと受入れる気持ちが大切です。

統合失調症は、治療すれば治る病気です。
治療しないとどんどん悪化してしまいます。
統合失調症の患者さんは、自分を責めるような幻覚や危害を加えられるような妄想があり、これを現実と思ってしまっています。
その不安から解放できなければ、恐怖のあまりいつ自分や他人を傷つけてしまうか分かりません。

まずは病気であることを受け入れ、治療すれば治ることを周りの人は知っている必要があります。

どのような病気かをきちんと理解して接する

統合失調症 どのような病気かをきちんと理解して接する

被害妄想は本当に多種多様です。
例えば外出中、少し離れたところにいる人と目が合って、ここまで尾行されていたと思い込んで恐怖を感じたり、または隣のアパートの住民の咳払いが自分に対する当て付けと思い込んで攻撃的になったり、ヤクザが命を狙っているという声が聞こえて外出できなくなってしまったり。

これは構ってほしくて嘘をついているのではありません。
患者さんは本当に、現実に起こっていることだと考えてしまうのです。

患者の話をちゃんと聞く

では、周りの人はどのように対応するべきなのでしょうか。

繰り返しになりますが、患者さんにとっては幻覚も妄想も現実なのです。
「そんなの有り得ない」「誰もそんなこと言ってないよ」と否定しても、患者さんは聞き入れません。
周囲の人には、患者さんが体験している幻覚や妄想は尊重し、安易な否定や肯定は避け、中立的な立場を取ることが求められます。

不安はさらなる不安を煽ります。
自分の話している内容が分かってもらえなければ、ますます不安になって妄想も悪化します。

信頼関係を築く

患者さんが幻覚や妄想を訴えた時、不安を取り除くために安心させてあげることがポイントになります。
「そんなことがあったの。
でも、ここなら私が守ってあげる安心して」「私は味方だから、大丈夫だよ」と声をかけ、患者さんとの間に信頼関係を築くことが大切です。

統合失調症の患者さんは病識のない場合が多く、服薬を自己中断してしまうことがあります。
看護、介護者とよい信頼関係があることで、治療に対しても積極的に取り組んでくれるようになります。

統合失調症 信頼関係を築く

統合失調症の患者さんへの正しい対応は、受け入れ、理解し、否定しないことです。
治療すれば治る病気ですが、患者さんは病識がない場合が多いため、看護、介護するにあたって、まずは信頼関係を築くことがポイントになります。
患者さんにとっては幻覚も妄想も現実であることを、心に留めておきましょう。

最終更新日: 2016-07-24

タグ:
統合失調症

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