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治療が可能になった!?白斑治療の最新事情に迫る

白斑は古くから存在する皮膚の疾患ですが、白斑の原因、予防法、治療法には、まだ解明されていない部分も多く残されています。そんな謎に包まれた白斑ですが、現在どのような治療が行われているのでしょう。現代医学がどこまで白斑の解明をすすめているのか、説明いたします。

白斑とは

尋常性白斑 白斑とは

体のいたるところに、白い斑が現れる症状を尋常性白斑といいます。
白斑と略して呼ぶこともあります。

後天的に発生し、一部の色素が白く抜けてしまう皮膚疾患です。
何らかの原因によってメラノサイト(色素細胞)が破壊されるか、色素が合成される過程の機能が働かなくなることによって起こると考えられています。

治りにくいとされる皮膚病ではありますが、痛みやかゆみなどの症状はほとんどなく、他人への感染の心配はありません。

白斑の日本での発生率は1.68%と低いものの、白斑患者を持つ家系において複数人発症するケースも稀ではありません。
(参考:https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/guideline_vv.pdf)

白斑のタイプ

尋常性白斑 白斑のタイプ
出典:www.nshc.com

白斑は、出現のしかたによって以下の3つのタイプに分類されます。

汎発型

尋常性白斑の中で最も一般的なタイプが、この汎発型。
自己免疫疾患のひとつで、メラノサイトに自己抗体が作用することで、メラノサイトが死んでしまうために発生すると考えられています。

年齢に関係なく発症し、白斑が徐々に全身に広がります。

自己免疫疾患とは、異物を認識し排除するための役割を持つ免疫系が、自分自身の正常な細胞や組織に対してまで過剰に反応し攻撃を加えてしまうことで症状を起こす、免疫寛容の破綻による疾患の総称。

引用元: ja.wikipedia.org

分節型

白斑が体全体にランダムに広がっていく汎発型に対して、分節型の白斑は神経に沿って体の片側に発生します。

汎発型に比べて治りにくい傾向にあります。
発生の詳しいメカニズムは解明されていませんが、自律神経の異常が関連しているとも考えられています。

限局型

1個~数個の白斑が、皮膚の限局した領域に出現するタイプです。
数センチまでの大きさのものが大半を占めますが、10センチを超えるものも。

皮膚への刺激や炎症のほか、精神的・肉体的ストレスがきっかけとなることが多いと考えられています。

白斑の原因

根本的な原因が解明されていない白斑ですが、現在「自己免疫説」「神経節」「遺伝説」の3つの説が唱えられています。

自己免疫説

尋常性白斑 自己免疫説

過度のストレスが引き金となり、自己免疫に何らかの異常が起こることが原因となります。
自己免疫異常によりメラニン色素を形成する細胞を自分で破壊したり、機能低下を引き起こしたりすることで、色素が抜けてしまいます。
その結果、白斑を発症するとする説です。

自己免疫説は、汎発型・限局型の白斑の原因と考えられています。

神経説

尋常性白斑 神経説

自律神経の異常によって白斑ができるとする説です。
分節型の白斑が神経の支配領域に現れることや、白斑が現れた部分に発汗異常などの自律神経と関わりがある症状が現れることから、自律神経と白斑との関連が指摘されています。

自律神経の乱れは、分節型白斑の原因と考えられています。

遺伝説

尋常性白斑 遺伝説

日本における白斑の発症率は1.68%と、決して多くの人が発症するわけではないにもかかわらず、家系によっては、白斑を持つ人が複数存在することもあります。

白斑の人には、HLA-DR4という特殊な遺伝子を持っていることが多く、遺伝性と考える説もあります。

治療法

白斑に対しては、比較的多くの治療法が存在します。
これらの治療法をご紹介します。

外用薬による治療

尋常性白斑 外用薬による治療

ステロイド剤

ステロイド軟膏やクリームを塗布することで、免疫機能の正常化と白斑の抑制・縮小を図ります。
ステロイドには5段階の強度が設定されていて、顔には弱めのタイプ、体には強めのタイプを使用します。

ビタミンD3外用薬

光線治療の後に塗布するとより高い効果が得られるとされています。
1日2回、適量を患部に塗ります。

主な副作用としては、かゆみ、皮膚刺激、紅斑などが挙げられます。

内服療法

尋常性白斑 内服療法

円形脱毛症の治療にも用いられるセファランチンや、アレルギー治療薬としても用いられるIPDカプセルなどが、内服薬として処方されます。
飲むステロイド、プレドニン錠の服用が行われることもありますが、副作用の心配があり処方されることは多くありません。

漢方療法

自己免疫不全に効果があるとされる漢方には、白斑にも効果があると考えられています。
活性酸素の過剰蓄積が原因で起こる自己免疫不全の改善には、活性酸素を取り除く漢方を用います。
サポニンや田七人参などに、活性酸素を取り除く効果が認められています。

VTRAC

患部をピンポイントで治療でき、白斑ではない部分の皮膚にダメージを与えずにすむ、光線治療の一種。
広範囲の治療には適しませんが、厚生労働省の認可を得た安全な医療機器なので、安心して治療を受けられます。

PUVA

光化学療法の一種で、ソラレン(psoralen)という紫外線吸収剤と、長波長紫外線(UVA)の照射を併用します。
PUVAにはメラニン産生細胞を活性化する働きがあり、白斑と正常な皮膚の境界部分から、白斑が縮小していきます。
広範囲に紫外線を照射するため、発がんのリスクがあります。

ミニグラフト

尋常性白斑 ミニグラフト

皮膚の正常部分から採取した植皮片を、白斑部分にあけた小さな穴から移植します。
傷は小さく、跡はほとんど残りません。
皮膚移植した植皮からの色素の拡大が期待できます。

しかし、保険適用外のため治療費は全額自費で負担する必要があります。
治療費の目安としては、1円玉程度の範囲20ヶ所で3万円ほどになります。

脱色療法

広範囲に及んでしまった白斑に効果的な治療法です。
「ハイドロキノン・モノベンジンエーテル軟膏」を用いて、正常な部分の皮膚の脱色を行います。

1日2回の塗布を2年程度継続し、徐々に皮膚の脱色を行います。
ただ、いったん抜けてしまった皮膚の色は元に戻すことができません。
一般的な治療で効果が得られなかった場合の、最終手段としての位置づけになります。

最後に

このように、白斑にはさまざまな治療法があり、それぞれ治療費も異なります。
まずは皮膚科を受診し、自分に合った治療法について、医師と相談してみることが大切ですね。

最終更新日: 2016-08-03

タグ:
尋常性白斑 円形脱毛症 ストレス

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