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【画像・写真付き】麻疹(はしか)ってなに?知っておきたい症状と治療法

麻疹は感染力が非常に強く、感染すると命に関わるような状態となることもあります。ここでは麻疹の症状を写真付きで分かりやすく説明し、その治療法や家での対応も紹介します!

1人の医師・医学生がチェック済み

麻疹とは

麻疹 麻疹とは

麻疹とは麻疹ウイルスによる急性の全身感染症です。
春から夏にかけて流行し、その感染力は非常に強く免疫をもっていない人が感染をすればほぼ必ず発症します。

麻疹を発症するほとんどのケースが予防接種を受けていないことによる発症で、発症者のうち約半分が2歳以下で、1歳代が最も多くなります。

麻疹は1000人に1人の割合で死亡例があり、年に数十名ほどの方が命を落としています。
そのほとんどが0~4歳児の幼い子供となります。

麻疹の症状

麻疹 麻疹の症状

麻疹は発症をすると前駆期・発疹期・回復期に分けられ、それぞれの期間で特徴的な症状が現れます。

前駆期

麻疹ウイルス感染後10~12日程度の潜伏期間を経て発症します。

前駆期は2~4日程度にわたる38度前後の発熱、咳、くしゃみ、鼻水、倦怠感、眼の充血といった風邪と似た症状が主な症状となります。
口の中にはコプリック斑という1mm程度の小さな白い斑点がでてきます。

また乳幼児は下痢や腹痛の症状を伴うことが多いです。

 

この「咳、くしゃみ、鼻水、眼の充血」などの症状をきたす期間を別名「カタル期」と呼びます。

カタル期は感染力が非常に強い時期で、この時期に他人に麻疹をうつしてしまう可能性があります。

逆に、下記で紹介されている、一度解熱した後、高熱と発疹のおこる「発疹期」では、あまり感染力はありません。

前駆期(カタル期)は、風邪のような症状のため、ご両親が麻疹と判断するのはなかなか難しいと思います。
ですので、普段から風邪のような症状が出た場合は、他の子にうつさないように「マスクをつける」などのエチケットを守りましょう。

ヨクナル提携医師・医学生: 筑波大学医学群医学類卒

【写真】コプリック斑

麻疹 【写真】コプリック斑

上は口の中を撮影した写真です。
白い小さな点状のものがコプリック斑となります。

 

上記のコプリック斑は、前駆期~発疹期の前の解熱時におこるもので、「麻疹に非常に特徴的な所見」となります。

一般の方がこの時期に症状から麻疹を疑うことはとても難しいです。

周りのお子さんに麻疹の感染があったなど、「もしかして麻疹かな?」と思われる場合には、念のためお子さんのお口の中に画像のような白い斑点がないかどうかセルフチェックしてみるとよいでしょう。

ヨクナル提携医師・医学生: 筑波大学医学群医学類卒

発疹期

発疹期の主な症状は高熱と発疹です。

前駆期での発熱が少し落ち着いた後に半日程度のうちに再び39度以上の高熱が現れ、それと共に発疹が出現します。

発疹は耳の後ろや首、おでこから始まり、全身へと広がっていきます。
発疹は始め扁平で赤色をしているのですが徐々にボコボコと隆起し、その隆起がつながり島のような形をした大きな隆起となっていきます。

そして次第に黒っぽい赤色へと変化し、徐々に症状が落ち着いていきます。

【写真】赤ちゃん・子供の発疹

麻疹 【写真】赤ちゃん子供の発疹
麻疹 【写真】赤ちゃん子供の発疹

上は赤ちゃん・子供の発疹を撮影した写真となります。
赤い斑状の発疹が全身に広がります。

回復期

発疹が現れて3~4日程度経過をすれば熱が落ちつき始め、全身状態も改善していきます。
発疹も症状が良くなり元の肌状態へと近づいていきます。

合併症がなければ7~10日程度で身体は回復します。

麻疹の合併症

麻疹 麻疹の合併症

麻疹の合併症には肺炎、脳炎、中耳炎、心筋炎、クループ症候群などがあげられます。
なかでも肺炎と脳炎の合併症は麻疹による2大死因とされる恐ろしい合併症です。
クループ症候群とは、咽頭が腫れることによって現れる症状で、呼吸困難に陥る場合もあります。

肺炎はウイルス性肺炎、細菌性肺炎、巨細胞性肺炎の3種類があり、合併症の約半数を占めます。
発疹期を過ぎても熱が下がらないなどの症状がみられたら肺炎に罹患している危険性があります。

脳炎は1000人に1人の割合で麻疹発症後2~6日ごろに合併することが多いです。
発熱、頭痛、意識障害、痙攣、首の後ろの痛みなどの症状がみられます。
脳炎を合併した20~40%に精神遅滞や痙攣、麻痺などの後遺症が残り、15%が死亡するとされています。

また数万に1人の割合で亜急性硬化性全脳炎という死に至る脳炎を発症します。
この脳炎は麻疹発症後数年は症状がなく、その後徐々に知的障害や性格変化、歩行異常などの神経症状が現れます。
症状が現れてから数年~十数年で神経症状が悪化して意識障害に至り命を落としてしまいます。

中耳炎は5~15%の割合で発症します。
耳の痛みや、耳から膿が出てきたり、耳から異臭がしたりすることで気づくことができます。

麻疹の治療

麻疹 麻疹の治療

麻疹自体に対する治療薬は存在せず、現れてくる症状に対して治療を行う対症療法が中心となります。
高熱に対しては解熱剤、咳に対しては咳止め薬など症状に合わせた処方がなされます。

ただし麻疹に対する高熱はウイルスに対する身体の防御反応なため、氷枕などで対応できるのであれば使用しない方が良いとされています。
しかし高熱により水分もとれず、ずっと眠ることもできていないという場合であれば使用して身体を休めると良いでしょう。

肺炎などの二次感染に対しては抗菌剤が処方されることもあります。

家で行う麻疹の対応

麻疹 家で行う麻疹の対応

高熱により脱水状態となりやすいため、水分補給をこまめに行うようにしましょう。
また高熱により身体がほてっている場合は、氷枕などで身体を冷やしてあげると楽になることがあります。
ただし、悪寒がしている場合は室温を上げるなど、保温をしてあげるようにしてください。

発熱中は入浴を避け、身体の調子をみながら温かいタオルで拭く程度にとどめてください。
咳などで喉の症状がみられるようであれば、加湿器を利用すれば症状が楽になる場合もあります。

また麻疹は感染力が強いため、他の人にうつさないよう家での安静を保ってください。

麻疹の感染を予防するには?

麻疹 麻疹の感染を予防するには?

麻疹の感染予防として唯一有効とされている方法が、予防接種です。

感染経路は空気感染、飛沫感染、接触感染ですが、マスクなどでは麻疹ウイルスを防ぐことはできません。
また症状の現れない潜伏期間は10~12日程度あり、感染経路からの予防は非常に難しいです。

麻疹は最悪の場合、死に至ることもある感染症です。
非常に感染力が強く身体に抗体がなければ、ほぼ発症します。
そのため感染予防となる予防接種は非常に重要です。

日本での麻疹の予防接種は2回接種で、定期接種は1歳代と小学校入学の前年となります。

予防接種における副反応は1~2週間以内の発熱、発疹、じんましん、痙攣などがあります。
発熱に関しては20~30%、発疹は10~20%の割合でみられます。

接種後は子供の様子をよく観察するようにし、変化がみられるようであればすぐに再診するようにしてください。

1歳未満の赤ちゃんにも予防接種をおこなう場合もある

麻疹 1歳未満の赤ちゃんにも予防接種をおこなう場合もある

麻疹ウイルスに対して生後6ヶ月ごろまでは母体から受け継いだ免疫により感染リスクが低いですが、6ヶ月以降はその免疫が弱くなるため感染リスクが高まります。

そのため1歳未満でも保育園などでの集団生活をしている場合は麻疹の予防接種を行うことがあります。

ただし1歳未満で予防接種をしたとしても、1歳代にもう1度接種をする必要があります。
これは生後6ヶ月以降であっても母体からの免疫が残っていることがあり、この場合十分な抗体が赤ちゃんの身体でつくられないためです。

1990年4月2日以前に生まれた大人は抗体ができていないかも!?

麻疹 1990年4月2日以前に生まれた大人は抗体ができていないかも!?

1990年4月2日以降に麻疹の定期予防接種が2回となり接種率が90%を超えているのですが、それ以前に生まれている場合は接種率が70~80%程度とされています。

1962年以前の生まれであれば麻疹の予防接種自体が存在せず、1962~1979生まれであれば女性のみ集団接種を1回のみ受けています。
1979~1989年生まれであれば予防接種による副反応の問題から予防接種の強制力がなくなり、集団接種から個人による病院での接種へと変わっています。

大人の麻疹は症状が重症化しやすく、そして合併症が生じやすいというのが特徴です。
また特に妊婦さんが麻疹に感染すると流産などのリスクが高まるため特に感染予防に対しては敏感となる必要があります。

大人であっても麻疹の予防接種をしていたかどうかを両親や母子手帳などで確認するようにしましょう。
妊娠を希望されている方、また周囲にそのような方がおられる場合は特にです。
これらによる確認が難しいようであれば抗体検査を病院で行っているので受けてみると良いでしょう。

保育園・幼稚園・学校の再開目安

麻疹 保育園幼稚園学校の再開目安

保育園・幼稚園・学校を再開する目安は、基本的には発疹に伴う発熱が解熱した後3日以上経過をしてからとなります。

麻疹ウイルスは感染力が非常に強く、症状があるうちや解熱して間もないころは他者に感染させてしまう可能性があります。
上記期間までは自宅で安静を保ってください。

また解熱して3日以上が経過しても高熱が続いているため体力が消耗し、体調が元に戻っていないことがあります。
このような場合は安静を保ち、調子を整えるようにしましょう。

最終更新日: 2016-09-28

タグ:
麻疹 蕁麻疹(じんましん) 流産

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