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【画像付き】北海道や東北に多いベーチェット病!遺伝するの?症状と予後のまとめ

ベーチェット病は、口の中や陰部などに炎症を起こす難治性の病気のこと。この病気、実は北海道や東北の方に多く罹患する病気なのです。ここでは、ベーチェット病は遺伝するのか?症状やその予後、日常生活での注意点などについて紹介します。

1人の医師・医学生がチェック済み

ベーチェット病はどんな病気なのか?

1937年にトルコの医師、フルス・ベーチェットが初めて報告したことに由来します。

1972年から始まった旧厚生省および厚生労働省の全国疫学調査によると、患者数は1972年には8,500人、1984年には12,700人、1991年には18,300人と年々増加していましたが、2002年には15,000人、2010年では17,300人と、近年はやや減少傾向にあります。

 調査開始当初は、男性患者がやや多かったものの、その後の男女比はほぼ同等となっています。
平均発症年齢は、1972年は32.7歳でしたが、2002年には36.6歳と上昇しています。

引用元: www.nichigan.or.jp

ベーチェット病が好発する地域

ベーチェット病 ベーチェット病が好発する地域

病気には、ある決まった地域に連続して発生することがあります。
これを「風土病」と呼ぶのですが、その地域ならではの地形や気候などが関係をもっているとされています。

このベーチェット病も風土病ではないかと言われていて、シルクロードに沿って発生していることから「シルクロード病」とも呼ばれています。
発症原因は現段階では不明ですが、シルクロード沿いに人の交流が盛んであったため、ベーチェット病に関する遺伝因子が継承されていったのではないかと考えられています。

日本では、北海道や東北に多い病気です。

本症は日本を最多発国とし、韓国、中国、中近東、地中海沿岸諸国によくみられます。

日本では北海道、東北部に多いです。
現在約18,000人の報告があります。

引用元: sugiura-gannka.com

遺伝するの?

ベーチェット病 遺伝するの?

ベーチェット病に遺伝的な要素があることは分かっています。
しかし、家族内で発症することはほどんどありません。
口腔内にアフタができやすいなどの症状が体質的に遺伝することはありますが、遺伝性の疾患として捉える疾患ではありません。

細菌の研究結果でも、遺伝的要素だけではなく環境要因が相互に関係しあって発症するのではないかとされています。
結婚についても心配な方はいると思いますが、問題視する必要はないでしょう。

c.病因・病態
病因は未だ不明であるが、疾患の発症には遺伝素因と環境因子(外因)の双方が重要であると考えられている。

引用元: www.nanbyou.or.jp

ベーチェット病で見られる主要な4つの症状

ベーチェット病では、どのような症状が見られるのでしょうか?

口腔粘膜にでき再発をくり返すアフタ性潰瘍

ベーチェット病 口腔粘膜にでき再発をくり返すアフタ性潰瘍

ほとんどの方、ベーチェット病の約95%以上に発生する症状です。

アフタとは、唇や頬、舌など口腔粘膜に発生する小さな潰瘍のことを言います。
大きさは数㎜のものから1㎝くらいのものまでさまざまで、痛みを伴います。
正常な組織との境目がはっきりと分かれていて、色は白もしくは黄色や灰白色をしています。

この症状は10日以内に治りますが、繰り返して起こるところが特徴のひとつです。

皮膚に起こる症状

ベーチェット病の場合、皮膚には4つの症状が現われます。

結節性紅斑(けっせつせいこうはん)

ベーチェット病 結節性紅斑(けっせつせいこうはん)

下腿を伸ばした方、または前腕部に結節性紅斑という症状が出ます。
外観としては赤い色をしていて、触ると硬さを感じ、痛みを伴います。

座瘡様皮疹(ざそうようひしん)

ベーチェット病 座瘡様皮疹(ざそうようひしん)

にきびのようなできものが顔・首・胸などにできます。

血栓性静脈炎(けっせんせいじょうみゃくえん)

静脈に炎症が起こることにより、血栓を作り出す病気のこと。
また、血栓ができることによって炎症を起こすこともあります。

針反応

針を皮膚に刺した後、48時間後に観察するとその刺された場所が赤くなったり、腫れたり、小嚢胞(しょうのうほう)ができたりすることによってわかります。

最近ではベーチェット病の方にこの反応が現われることが少なくなっているようですが、あえて針反応の検査をするというのではなく、採血した後を観察するようにしているようです。

眼症状

ぶどう膜炎という症状が両眼に起こることが多く、虹彩毛様体炎型と網膜ぶどう膜炎型に分けられます。

虹彩毛様体炎型(こうさいもうようたいえんがた)

ベーチェット病 虹彩毛様体炎型(こうさいもうようたいえんがた)

眼の中でも前の方(虹彩や毛様体)に起こる炎症のことを虹彩毛様体炎と言います。
眼の痛みや充血、瞳孔不整(どうこうふせい=瞳孔の形が不整になっている)、羞明(しゅうめい=光をまぶしく感じ、時に痛みをおぼえる)などが起こります。

 

画像の眼の透明な部分の一番下に、少しだけ白い液体が溜まっているのが分かるかと思います。
これは膿で、「前房蓄膿」といいます。

眼の病気である「ぶどう膜炎」をおこす疾患はベーチェット病の他、サルコイドーシス、vogtー小柳ー原田病と呼ばれる病気の2つが有名ですが、この前房蓄膿はその中でも特に「ベーチェット病」に特徴的なので、鏡などで眼をよく観察して見るとよいでしょう。

ヨクナル提携医師・医学生: 筑波大学医学群医学類卒

網膜ぶどう膜炎型

眼の中でも奥の方(網膜や脈絡膜)に起こる炎症のことを網膜ぶどう膜炎型と言います。
突発的に視力が低下し、ひどい時には失明することがあります。

外陰部潰瘍

ベーチェット病 外陰部潰瘍

アフタ性の潰瘍が陰部にできるようになります。
男性では陰嚢や陰茎、亀頭に発生し、女性では大小陰唇によくできます。

ベーチェット病の5つの副症状

ベーチェット病 ベーチェット病の5つの副症状
出典:bd-navi.jp

ベーチェット病は「完全型ベーチェット病」と「不完全型ベーチェット病」に分けられます。

❖完全型ベーチェット病
・主症状が4つ全て見られた場合

❖不完全型ベーチェット病
・主症状のうち3つ
・主症状のうち2つと副症状が2つ
・眼症状と主症状が1つ
・副症状が2つ

このように、症状の組合せによって分類されているのです。
では、この副症状とはどのような症状なのでしょうか?

変形や硬直を伴わない関節炎

ベーチェット病 変形や硬直を伴わない関節炎
出典:www.astellas.com

大きな関節に腫脹や発赤、痛みを起こすことが特徴です。
場所は、肩や肘、手首や足首、膝などに発生します。

副睾丸炎(ふくこうがんえん)

睾丸部分が腫れたり、押さえると痛みを感じたりします。
特に多発する症状ではありませんが、ベーチェット病独特の症状のひとつです。

回盲部潰瘍で代表される消化器病変

回盲部の端から盲腸にかけて、潰瘍性の病変が起こることによって症状が発生します。
下痢や腹痛、下血などを起こし、潰瘍が深く腸を侵してしまったときには外科的な手術を行うこともあります。

血管病変

男性に好発し、動脈や静脈の中にコブのようなものができることによって、血液の流れがその部分で滞ってしまいます。
肺動脈に瘤ができた場合は、予後不良となってしまいます。

中等度以上の中枢神経病変

ベーチェット病 中等度以上の中枢神経病変

男性に好発し、ベーチェット病が発生してから5~6年で起こる症状です。
急性タイプと慢性タイプに分類され、髄膜炎や脳幹脳炎を起こします。

半身マヒやめまいなどの神経症状に加え、認知症などの精神疾患を起こし、慢性的に進んでいきますが治療効果が得られにくく、予後不良となります。

ベーチェット病における予後は?

ベーチェット病の予後について見て見ましょう。

眼病変は早期発見がカギ

ベーチェット病 眼病変は早期発見がカギ

ベーチェット病は、繰り返して症状が出たりすることはありますが、約10年ほど経過すると症状としては口腔内アフタだけになることが多く、予後はそれほど悪くありません。

ただし、網膜ぶどう膜炎の症状が現われてから2年ほどで視力が0.1以下になる確率は40%ほどだといわれています。
失明の可能性もあるため継続して治療を行うことが大切です。

失明しないためにも早期に診断して適切な治療を受けることができれば失明する確率を下げることができます。
気になる症状があるときには、早めに受診するようにしましょう。

特殊型ベーチェット病では死亡することも…

ベーチェット病 特殊型ベーチェット病では死亡することも…

特殊型ベーチェット病とは血管や消化管、中枢神経に病変が起きたもののことを総称してこう呼んでいますが、重症化しやすく後遺症が残ることがあり、予後不良となります。
特殊型ベーチェット病を起こした方は死亡することもあり、その死亡率は2~4%とされています。

死亡例は少ない。
2~4%(特殊型病型による)

引用元: www.nivr.jeed.or.jp

日常生活での注意点

ベーチェット病になったとき、どのように生活を送れば良いのでしょうか?

規則正しい生活

ベーチェット病 規則正しい生活
出典:www.laladiet.com

朝起きて活動し、夜になったら寝る。
できるだけ同じ時間に同じことをすることが良いでしょう。
ベーチェット病は、症状を繰り返す病気なので日頃の生活を整えることから始めましょう。

活動とは?

活動とは、仕事をや家事、学校に行ったり遊んだりすることと同時に、運動のことも含まれていています。
身体を動かすとストレスが軽減され、免疫力も高くなってきます。

突然、過激な運動を取り入れるのではなく、深呼吸や軽いストレッチを行うことから始めてみましょう。

3食食べる

ベーチェット病 3食食べる
出典:www.maff.go.jp

朝ご飯を抜いているという方もいるかと思います。
偏った食事は、万病のもと。

では、食事をバランスよく食べるためには、どうしたら良いのでしょうか?
そんな方におすすめなのが、「食事バランスガイド」。
これは、厚生労働省と農林水産省が共同して作成したもの。
一日に何をどれくらい食べればよいのかわかりやすく書かれています。

ぜひ参考にしてみてください。

夜になったら寝る

夜眠れないと、自律神経が不安定になり集中力や記憶力なども低下します。
また、頭痛腰痛などを引き起こすこともあるのです。
まずは、リラックスしてみましょう。
毎日お風呂に入ることで、全身の血流を良くし、身体を温めてあげましょう。

ベーチェット病は、寒冷や季節の変わり目に悪化することがあるので、身体を温めることは大切なことなのです。

また、寝る前にパソコンやスマートフォンを見ると、脳が活性化してしまい、眠りの妨げになります。
できれば眠りたいなと思う時間の2時間くらい前から、部屋の電気を暗くして寝る準備をしましょう。

歯磨きやうがいで口腔内アフタを予防

ベーチェット病 歯磨きやうがいで口腔内アフタを予防
出典:www.maff.go.jp

アフタができているときには、そこを清潔にしておくことで早く治すことができます。
また、口腔内が不潔だとアフタができやすい環境であるとも言えるのです。
朝昼晩の歯磨きと、適宜うがいをすることによって予防しましょう。

最終更新日: 2016-09-29

タグ:
ベーチェット病 にきび(尋常性痤瘡) ストレス 腰痛

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