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ダウン症の患者さんは同じ顔?特徴的な顔つきを写真で紹介!

ダウン症の患者さんは同じ顔に見える、という方もいらっしゃるかと思います。たしかに、ダウン症には目や鼻に特徴のある顔つきをしています。今回は、ダウン症にみられる特徴的な顔つき、また、ダウン症以外の染色体異常にみられる特徴的な顔つきについてご紹介していきます。

1人の医師・医学生がチェック済み

ダウン症とは

ダウン症(Down症候群) ダウン症とは

ダウン症は染色体異常によって生じる病気で、発生率は600~700人に1人といわれています。

私たちの身体は、DNAによって設計されています。
このDNAが折りたたまれて構成されているものが染色体です。
染色体は2本で1組であり、1番から22番までが2本ずつの22組の染色体と、X染色体またはY染色体を合わせて、通常では46本の染色体をもちます。

男性なら46XY、女性なら46XXの染色体をもつのが正常ですが、ダウン症の場合「21トリソミー」といって、21番染色体が3本になってしまっています。

人の染色体 (体や臓器、髪の毛などの形や性質を決める「遺伝情報」を持った 構造体のこと) は1番目から22番目までがペアになって遺伝子を保存しています。
しかし、ダウン症の場合は種々の理由から、21番目の染色体が3本組になって存在し、 出生してしまう先天性の疾患です。
「21トリソミー」ともいい、600~700人に1人の 割合で生まれるポピュラーな疾患でもあります。

引用元: hattatsushougai.jp

原因

ダウン症(Down症候群) 原因
出典:www.jsrm.or.jp

この原因は、染色体の不分離と考えられています。
卵子や精子などの生殖細胞は、それぞれ元の細胞(染色体数46)が減数分裂して、2本で1組になっている染色体が分離し、2つの細胞に分かれることで、生殖細胞1つの染色体数は元の染色体数の半分の23になります。
卵子の23と精子の23が受精して合わさることで、受精卵は46本の染色体をもつことになります。

このとき、卵子または精子の元の細胞が上手く減数分裂できずに、21番染色体が分離しないで生殖細胞になってしまうと、21番染色体を2本もった計24本の染色体をもつ生殖細胞ができてしまいます。
この卵子または精子が受精すると、21番染色体が1本多い47本の受精卵になってしまいます。
これが、ダウン症です。

高齢出産によって確率が高まることから、染色体不分離の主な原因は卵子の加齢であると考えられています。

ダウン症の特徴的な顔つき

「ダウン症はみんな同じ顔」と表現する方もいらっしゃるかと思います。
その理由は、ダウン症に特徴的な顔つきがあることがあげられます。

ダウン症(Down症候群) 目

ダウン症の顔つきで最も代表的なものは「目」です。
・吊り上がった目尻
・両眼隔離
・内眼角贅皮(ないがんかくぜいひ)
という特徴があります。

両眼隔離とは、目の感覚が広いことをいいます。
内眼角贅皮は別名、蒙古襞(もうこひだ)とも呼ばれる部分で、目頭の角度を作っている部分のうち上側の皮膚のことをいいます。
ここの皮膚が厚いことで目頭が腫れぼったくなり、目が吊り上がってみえる原因にもなります。

顔は平坦といわれており、この原因は鼻が低いことです。
特に両目の間、鼻が始まる部分を鼻根部といい、ここの部分が低いため「鼻根部扁平(びこんぶへんぺい)」と表現されます。

なぜ特徴的な顔になるのか

特徴的な顔になる原因には、顔の部分によって成長スピードが違うという説が有力です。
ダウン症では顔の中心部分は成長スピードが遅く、顔の外側の部分は成長スピードが正常となっており、外側に比べて中心部分の成長が遅れてしまうといわれています。

このため、目の外側の部分だけが成長することで目尻が吊り上がってしまったり、鼻根を中心に鼻の成長が遅れることで平坦な顔貌になってしまうのです。

顔以外の身体的特徴

低身長

ダウン症(Down症候群) 低身長
出典:www.health.ne.jp

身体的な発育遅延が多く、手足は小さく短い胴長で、低身長となります。
また、首も太く短くなります。
特徴的なのは「第5指の短縮」で、小指の関節が1つ少ないために短くなります。

低身長は「身長が-2SD以下の場合」と定義されています。
SDとは標準偏差のことで、「平均からどのくらい離れているか」ということを表す表現です。
例えば、4歳の男の子では平均身長は106.7cm、-2SDは98.1cm、4歳の女の子では平均身長99.5cm、-2SDは91.9cmとなります。
これに対し、ダウン症の平均身長は、4歳の男の子で90.9cm、4歳の女の子で89.9cmであり、-2SDを下回っています。

しかし,その後しだいに発育は遅れ,生後48ヵ月の時点ではダウン症男児90.9cm(正常児99.9cm),女児89.9cm(正常児98.2㎝)であり,これは正常児のほぼ30ヵ月の平均値に相当する。

引用元: hdl.handle.net

floppy infant

ダウン症(Down症候群) floppy infant

ダウン症には様々な合併症がありますが、そのうちのひとつにfloppy infant(フロッピーインファント)が挙げられます。
これは直訳すると「低緊張の乳児」であり、筋肉が弛緩してしまってぐにゃぐにゃしてしまう赤ちゃんを指します。

赤ちゃんは通常、4ヶ月で首がすわり、7,8ヶ月でお座りやハイハイ、10ヶ月頃にはつかまり立ちが出来るようになります。
しかし、floppy infantの場合はいつまで立っても首が座らず、お座りもハイハイもできずに大人しく寝ていることが多く、手足をあまり動かさないなどの異常がみられます。

肥満

ダウン症(Down症候群) 肥満

筋の緊張の低下は肥満の原因にもなります。
低緊張の筋肉では、筋肉を鍛えづらく、筋肉量もなかなか増やすことができません。
それに加え、活動性が下がって運動量が減ってしまうことで、肥満になりやすいといわれています。

頭囲

正常では、出生時の頭囲は33cm、1歳で45cm、3歳で50cmと増大していきます。
ダウン症では一貫して頭囲は標準より小さくなります。
ダウン症では知的障害を呈しますが、これは脳の発育が悪いために起こるもので、脳の体積が増大しなければ、それを覆っている頭の骨も大きくならないため、頭囲は正常よりも小さくなります。

また、ダウン症の頭の形の特徴として、後頭部が平らで、上から頭をみると縦の長さが通常より短いことも知られています。

皮膚

ダウン症(Down症候群) 皮膚
出典:ameblo.jp

皮膚の異常としては、皮膚紋理(ひふもんり)の異常が有名です。
皮膚紋理とは、指先でいう指紋のことで、掌や足の裏の模様を総称して皮膚紋理と呼びます。
手のひらの異常に「猿線」があります。
手のひらには横に走る線が通常では2本みられます。
手相では感情線と頭脳線と呼ばれています。
この2本がまっすぐな1本の線になっている場合を猿線といいます。

ダウン症(Down症候群) 皮膚
出典:www.cytogen.jp

母趾球部(ぼしきゅうぶ)の異常は「arch tibial」と呼ばれています。
母趾球部とは、足の親指の付け根の隆起している部分のことで、通常ではその部分の紋理は渦状になります。
しかし、ダウン症では脛側弓状紋(けいそくきゅうじょうもん)を描きます。
脛側とは親指側のことで、親指を中心とした円の弧をいくつも描くように、弓状の紋理が観察されます。

他の染色体異常との見分け方

産まれてくる可能性のあるトリソミーは、21トリソミーの他、18トリソミー、13トリソミーがあります。
これ以外の染色体異常は致命的な異常をもつことが多いため、胎内で生きていくことができず、妊娠早期に流産となります。

染色体異常では特徴的な顔つきを呈することが多く、ダウン症との鑑別に重要です。

18トリソミー

ダウン症が21トリソミーであるのに対し、18番染色体が1つ多いものを18トリソミーといいます。
男児の場合は胎内で生きていくことができず流産になるため、産まれてくるほとんどは女児です。

ただし、ダウン症と比べると合併症の程度が強く、心臓や腸の奇形によって、大多数は1年以内に死亡します。

顔つきの特徴

ダウン症(Down症候群) 顔つきの特徴
出典:www.geocities.jp

18トリソミーにも特徴的な顔つきがみられます。
耳は変形していて、通常よりも位置が低くなります。
また、顎は小さく、喉頭は突出します。
鼻はダウン症とは逆に高くなります。

この他、手指の筋肉が緊張して、手が握ったままになってしまい、なかなか開けないという特徴もあります。

13トリソミー

13トリソミーはさらに予後が悪く、生後1ヶ月以内にほとんどが死亡します。

顔つきの特徴

頭は小さく、脳の発育に異常があることが分かります。
耳は18トリソミーと同様に位置が低くなります。
目は、眼球自体が小さく、虹彩が欠損して目の茶色い部分に黒い孔が形成されることがあります。

また、多指症(指の数が多い)や合指症(指が分離されずにくっついている)など、指に関する合併症も多くみられます。

猫鳴き症候群

ダウン症(Down症候群) 猫鳴き症候群

猫鳴き症候群は、泣き声が子猫のようであることに由来する染色体異常で、これまでのトリソミーとは違って、5番染色体の短腕の欠損が原因となります。

染色体は交点が偏ったX字のような形をしており、それを交点で切って長い方のV字を長腕、短い方のv字を短腕と呼びます。
5番染色体のうち、この短腕が一部欠損してしまっているものが猫なき症候群になります。

合併症は他と比べると少なく、予後はそれほど悪くはありませんが、精神発達遅延は必ず合併します。

顔つきの特徴

ダウン症(Down症候群) 顔つきの特徴
出典:www.geocities.jp

頭は小さく、精神発達遅延の原因となります。
目は、両眼隔離、内眼角贅皮などダウン症に似た目をしており、目の形は「アーモンド様眼裂」と表現されます。
また、斜視であることも特徴的です。

特徴はあくまで「みられることが多い」もの

染色体異常では、顔の部分によって成長スピードが異なるため、特徴的な顔つきを呈するようになります。
ただし、これらの特徴はあくまで「みられることが多い」ものであるため、診断には遺伝子検査が必要です。
心配がある場合は、医療機関に相談してみるとよいでしょう。

最終更新日: 2016-10-20

タグ:
ダウン症(Down症候群) 肥満 流産

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