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【画像あり】この症状がでたら梅毒かも…初期症状と判断方法とは

国立感染症研究所は2016年1月から3月までの梅毒感染が883人と昨年同期間の440人より倍増していることを発表しました。これまで梅毒患者の8割は男性で、女性の患者は男性との性行為によって感染するケースがほとんどでした。ところが、ここ数年異性間の性的接触から女性の感染が急増しています。 そこで、早期治療開始を行い、梅毒感染拡大を抑止するため、初期症状と判断方法をまとめました。

1人の医師・医学生がチェック済み

1.後天梅毒分類

・病気の種類や段階

経過や症状によって、4期に通常分けられ、全身に様々な症状が現れます。
 感染後、約1週間から13週間の潜伏期間を経て発症します。
 初期症状は梅毒トレポネーマという細菌が侵入した経路に沿って皮膚に症状が泡られます。
この細菌は、長さ6ないし12μmで、39℃5時間ないしマイナス10℃3時間で死滅し、48℃30分で感染能を失う物理諸条件に極めて脆い細菌です。
 しかし、1回のセックスでうつる確率はなんと15~30%!非常に感染力が強い細菌なのです。

そして、初期症状で気付くケースが女性で半数、男性は三分の一程度と極めて自覚症状が薄いのも特徴です。

女性の約半数、男性では3人に1人が梅毒の初期に現れるびらんに気づきません。

引用元: merckmanuals.jp

特に、10代・20代といった若年層の感染が目立ってきています。
また、昨今のフリーセックスの風潮からHIVを併発しているケースが増えています。
梅毒は感染を放置すると最終段階の第四期には、脳や神経、心臓などが侵され命を落とすこともあります。
梅毒感染が疑われる初期症状が出た場合、見逃さず早期の検査と治療を行うことが重要です。

また、妊娠している人が梅毒に感染すると、胎盤を通して胎児に感染し、死産、早産、新生児死亡、奇形が起こることがあります(先天梅毒)。

先天梅毒(母子感染)

先天梅毒(母子感染)

2.初期症状とは

・感染経路にでる症状

主な感染経路は、感染部位と粘膜や皮膚の直接の接触です。
具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。

主な感染経路は、感染部位と粘膜や皮膚の直接の接触です。
具体的には、性器と性器、性器と肛門(アナルセックス)、性器と口の接触(オーラルセックス)等が原因となります。

引用元: www.mhlw.go.jp

吹き出物

第1期 感染後、3週間から3か月の状態をいいます。
梅毒トレポネーマ(Treponema Pallidum)が侵入した身体の部位(陰部、口唇部、口腔内)に、感染経路に沿って小豆大~エンドウ豆大の痛みのない硬結(初期硬結)ができます。
この硬結は、しばらくすると表面が軟骨のような硬さを持つ硬性下疳(陰部にできる潰瘍を伴う発疹)になります。
また、硬性下疳に隣接するリンパ節が腫大します。
この時、痛みは伴いません。

下痢

激しい下痢を繰り返すと同時に、全身の発疹や帯状疱疹頭痛、発熱を伴うことが多いです。

男性(陰部)

硬性下疳(男性の場合、梅毒による硬性下疳の好発部位は冠状溝包皮や亀頭部)

硬性下疳(男性の場合、梅毒による硬性下疳の好発部位は冠状溝包皮や亀頭部)

女性(陰部)

女性器に生じた硬性下疳(女性の場合、硬性下疳の好発部位は大陰唇小陰唇となるが、子宮頸部にも生じることを忘れてはいけない)

女性器に生じた硬性下疳(女性の場合、硬性下疳の好発部位は大陰唇・小陰唇となるが、子宮頸部にも生じることを忘れてはいけない)

その他(陰部以外)

口唇

口唇に生じた硬性下疳(トネポレーマパリダム(T.p.)は性器以外にも口唇、手指、乳頭などにあらわれるケースも)

口唇に生じた硬性下疳(トネポレーマ・パリダム(T.p.)は性器以外にも口唇、手指、乳頭などにあらわれるケースも)

性交渉やオーラルセックスなどによって、梅毒トレポネーマは皮膚や粘膜の目に見えない小さな傷口から侵入します。
逆に傷のない皮膚から侵入することはありません。
また、食器等を介しての感染も可能性としては考えられますが、実際には起こりません。

3.第2期梅毒

梅毒性バラ疹

梅毒性バラ疹

感染から約3カ月後に、梅毒トレポネーマが感染部位から、血液を介して全身に広がります。

第1期で見逃した人もこの第2期になると大半の人が気づきます。
その特徴とは梅毒性バラ疹(全身に生じる爪甲大の淡紅色斑で、数日でなくなる)です。

丘疹性梅毒疹

丘疹性梅毒疹

その後に、粘膜斑(口唇、舌、口腔粘膜、陰部に生じたびらん性丘疹)などの丘疹性梅毒が生じ、悪臭を放ちます。

この病巣から多数の梅毒トレポネーマが検出され、この時期は最も感染力が強いです。

治療しなくても約1か月程度で消失しますが、抗生物質で治療しない限り梅毒トレポネーマは体内に残っています。

梅毒性脱毛症

梅毒性脱毛症

また、梅毒性脱毛症(側頭か後頭部にかけて、境界不明瞭な脱毛斑が多発し、次第に全頭に及ぶ)も見られることがあります。

眼の炎症は症状がないことが多いですが、視神経が腫れて、視力障害が起こることもあります。

患者の約10%に痛みを伴う関節炎や骨の炎症がみられます。
肝臓の炎症から黄疸(おうだん)が現れることもあります。

ごく稀ですが、患者の中には急性梅毒性髄膜炎が起こり、頭痛、首のこわばり、ときに難聴がみられることもあります。

また、アレルギー、風しん、麻しん等に間違えられることもあります。
この時期に適切な治療を受けられなかった場合、数年後に複数の臓器の障害につながることがあるため、診断の際、自分の性癖を考慮し、十分に吟味する必要があります。

神経梅毒

3か月から18か月以内に梅毒トレポネーマが中枢神経に侵入するといわれており、梅毒に感染ており検査・治療を行わない場合は、5%から10%程度の確率で神経梅毒に進行するとわかっています。
神経梅毒は大きく「髄膜血管型」「進行麻痺型」「脊髄ろう型」に分けることができます。

髄膜血管型梅毒は、脳や脊髄の血管が炎症を起こした慢性の髄膜炎が生じた状態です。
症状としてはめまい・不眠・記憶喪失などが起こることから、何らかの精神疾患と間違われることもあります。
身体的症状としてはには、腕や足に力が入らない、マヒするなどが引き起こされます。
髄膜血管型梅毒が進行すると、脳梗塞など重大な疾患を引き起こします。

進行麻痺型梅毒は通常40代から50代の患者に見られ、いつもの行動とは異なるの変化が見られることから、精神病や認知症とよく似た症状などが見られるため、治療が遅れる要因にもなります。

脊髄ろう型梅毒では、勃起障害や失禁・麻痺などの症状が引き起こされます。
歩くことが難しくなり、身体がふわふわとした感覚があり、体重が減少する症状が表れます。

4.梅毒の晩期症状

第3期

感染後3年から10年の状態。
皮膚や筋肉、骨などにゴムのような腫瘍(ゴム腫)が発生しますが、現在では、比較的早期から治療を開始する例が多く抗生物質が有効であることなどから、このような症例をみることは稀です。

感染後10年以降の状態。
心臓、血管、脳などの複数の臓器に腫瘍が発生したり、脳、脊髄、神経を侵され麻痺性痴呆、脊髄瘻を起こします。

鼻が落ちる

鼻が落ちる

出典:pds.exblog.jp

ゴム腫は、口や喉、鼻などにもできます。
左右の鼻の穴を仕切る鼻中隔と呼ばれる軟骨にゴム腫ができると、治る時に収縮を起こし鼻筋の部分が陥没することがあります。
梅毒になると「鼻が落ちる」といわれることがありますが、この状態をあらわす表現です。
また、耳にゴム腫ができた場合は、耳が破壊されることもあります。
また、骨にできるとえぐるような強い痛みが夜間に引き起こされる傾向があります。

肝臓や骨にもよく生じますが、ほぼどの器官にもできる可能性があります。
これが破れて、開放性の潰瘍を形成することがあります。
治療をしないと、周囲の組織を破壊してしまいます。
骨では通常、深い、刺すような痛みが生じます。
ゴム腫の成長はゆっくりで、徐々に治り、後に瘢痕が残ります。

引用元: merckmanuals.jp
骨まで穴をあける後期梅毒

骨まで穴をあける後期梅毒

出典:pds.exblog.jp

第4期

脳にまで到達した梅毒

脳にまで到達した梅毒

出典:pds.exblog.jp

心臓血管梅毒は、大動脈の壁が弱くなるため、血圧に耐えきず、血管が広がることがあります(大動脈瘤)。
大動脈瘤ができると、周囲の器官を圧迫するため、のど元であれば咳が出ます。
また、「ゼーゼー・ヒューヒュー」といった喘鳴が現れることがあります。
逆に、心臓に血液を送る冠動脈が狭くなる(狭窄)することもたびたびあります。
これらが進展し、心臓から大動脈につながる大動脈弁の閉鎖がうまく機能しなくなるため血液が漏れることもあります。
これらの結果、心不全などが引き起こされ、命にかかわることもあるので進行する前に検査・治療を行うことが重要です。

感染拡大の要因

国立感染症研究所は「感染症発生動向調査(IDWR)2015年第44号」(10月26日~11月1日週報)で、「注目すべき感染症」として「梅毒」を取り上げました。
そのなかで、なぜ梅毒患者が急増しているのか、また若い女性が急増していることに触れています。
原因についての言及はなされていませんが、「不特定多数の人との性的接触はリスク。
その際にコンドームを使用しないことは、そのリスクを高めることになります」と、注意を呼びかけている。

予防

梅毒 予防

梅毒の感染は、医師が検査で血液中の免疫(抗体)を確認して判断をします。
感染した人の血液中には、一定の抗体がありますが、再感染を予防できるわけではありません。
このため、適切な予防策(コンドームの使用、パートナーの治療等)が取られていなければ、再び梅毒に感染する可能性があります。

引用元: www.mhlw.go.jp

梅毒は過去の病気ではないという意識を持つ必要が改めてあります。
そして、梅毒の治療が完了し、抗体があるからといって二度と発病しないという保証はどこにもありません。
正しい知識をもった責任ある適切な行動をとることを心がけましょう。

最終更新日: 2016-09-16

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