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アルコール依存症の症状と治療の大まかな流れ

「お酒を止めることができず、大量に飲んでしまう」「お酒でトラブルをよく起こしてしまう」などの症状が見られる場合、アルコール依存症の可能性があります。 1人では止めたくても止めることが難しいと言われているアルコール依存症。 ここでは、気になるアルコール依存症の症状と治療の流れについて紹介します。

アルコール依存症とは?

簡単に説明すると、お酒なしではいられなくなる病気のこと。

具体的には「飲酒量・時間のコントロールができない」「離脱症状がある」「健康に害が出ているのに断酒出来ない」などの症状があります。

お酒を飲むと、体の中ではどのようなことが起こっているのでしょうか?

体内におけるアルコールの分解方法

アルコール依存症 体内におけるアルコールの分解方法

アルコールの一部は肝臓に運ばれ、ADH(アルコール脱水素酵素)という酵素の作用によってアセトアルデヒドに分解されます。

さらにアセトアルデヒドはALDH2(アセトアルデヒド脱水素酵素2型)という酵素の作用で酢酸という物質に分解されます。
酢酸はアセチルCoA(コーエー)合成酵素の作用などを受け、最終的に水と二酸化炭素になります。

アルコール依存症の症状

アルコール依存症 アルコール依存症の症状

依存症の症状としては、「耐性ができる」「アルコールの飲み方が異常になる」「離脱症状」などが上げられます。

耐性ができる

始めは少量のお酒で酔えていたものが、耐性がつくと飲む量が増えても酔えなくなります。

アセトアルデヒドを酢酸に分解するALDH2の働きには個人差があるため、お酒に対する強さは生まれつきだと長年に渡って信じられてきました。

しかし、その後の研究でアルコールの分解がADHやALDH2で間に合わないときには、MEOSと呼ばれる酵素が分解の補助をしていると分かりました。
このMEOSは定期的にお酒を飲み続けることで量が増えることも判明しています。

MEOSの分解速度には限界はあります。
にもかかわらず、そのまま大量飲酒を続けると酔いを感じにくい状態となります。

MEOSの分解速度以上のアルコール摂取はアルコール依存症につながり、そこから抜け出せなくなる原因の1つです。

酔いにくい状態からさらに症状が進むと、生活に影響するようなお酒の飲み方(酔って仕事にいけない、仕事に影響する時間になっても飲み続けるなど)をしてしまいます。

こうなると、一口お酒を飲んだだけで飲酒を止めることができなくなります。

アルコールの飲み方が異常になる

アルコール依存症 アルコールの飲み方が異常になる
出典:irorio.jp

アルコール依存症の人は、どのようなお酒の飲み方をするのでしょうか?

耐性がつくと飲酒量が増加し、社会生活に影響を与えてしまいます。
自分では飲む量をコントロールできなくなってしまうのです。

休肝日を設けず、毎日同じ飲み方(量や時間・タイミング)を続けることから始まり、だんだんと飲む時間が増えてきて、時には仕事場や昼間でも飲みたくなり飲んでしまう…。

お酒を飲んで寝てしまったかと思うと、起きるとすぐにお酒を飲むことを繰り返す「連続飲酒発作」が起こるようになります。

さらにこの症状が進むと、焦燥感や震え、汗をかく、眠れないなどの離脱症状が起こります。
この症状を抑えるために、再度お酒を飲むという悪循環に陥るのです。

離脱症状

アルコール依存症 離脱症状

アルコールが身体の中から少なくなってくると現れてくる症状になります。

早期離脱症状

お酒を飲むのを止めてから数時間で出現します。
症状としては手や全身の震えや、入眠障害、吐き気や嘔吐、発汗、不整脈、焦燥感、幻聴などが起こります。

後期離脱症状

お酒を止めてから約3日目に出現し、長い時には3か月も続く事があります。
症状としては、振戦(しんせん)せん妄と呼ばれ、幻視や幻聴、見当識障害、興奮などが起こります。

幻視:見えないはずの小さな虫が、本人にはリアルに見えている状態
幻聴:聞こえないはずの声や音が、本人にはリアルに聞こえている状態
見当識障害:場所や時間、周囲の人のことが分からなくなってしまう状態

これらの状態から本人は興奮状態に陥り、騒いだり暴れたりといった正常な判断が出来なくなってしまうのです。

アルコール依存症治療の大まかな流れ

アルコール依存の症状が軽度の場合、または事情があって入院することが難しいときには、外来治療を受けることができます。

週に1回の外来通院から診察を始め、勉強会や話し合いなどの治療を3か月程度受けます。
その後は月1度の通院と、手紙のやり取りなどの治療方法があります。

アルコール依存症 アルコール依存症治療の大まかな流れ

症状が重い時には入院治療が必要となります。
入院期間は通常2ヶ月から3ヶ月です。

❶病気について理解してもらい、治療へ向けて積極的に取り組むことができるように動機づけを行います。

❷断酒を開始します。
お酒を一切飲まない、断酒を始めます。
離脱症状が起こることが多い時期です。
3週間ほどすると症状が治まるので、断酒を継続していくための精神療法を開始します。

臓器障害や精神疾患の診断・治療を並行して行います。

❸身体も心も改善してきたら、集団活動や創作活動など社会復帰へ向けてのリハビリを始めます。

❹入院生活を卒業し、退院します。
その後も治療は続き、定期的に病院へ通ったり自助グループへ参加したりします。

ひとりだけで解決しようとするのではなく、家族や周囲の理解やサポートを受け、断酒を継続していくことが大切ですね。

最終更新日: 2016-09-05

タグ:
アルコール依存症

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