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アトピーに漢方は効くの? 東洋医学のメリット

アトピー性皮膚炎の治療は一般的にステロイド系の塗り薬を用いることが多いのですが、漢方などの東洋医学の考え方で治療を行うこともあります。 果たしてアトピーに対して漢方は効くのでしょうか?

そもそも漢方や東洋医学とは?

アトピー性皮膚炎 そもそも漢方や東洋医学とは?

漢方薬と聞くとどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
まずは副作用が少ない、苦いけど体にいいというイメージが思い浮かぶかと思います。

そもそも漢方とは体の反応をベースに体系化した伝統医学です。
古代中国に発するこの経験医学が5~6世紀頃日本にやってくると、日本の気候や風土、日本人の体質に合わせて独自の発展を遂げてきました。

また漢方を含めた東洋医学とは、古代中国や朝鮮半島などの伝統医学の事を指します。
鍼灸も東洋医学の一つということがいえます。

漢方の考え方:「証」とは

漢方の考え方:「証」とは

近代医学、現代医学とも呼ばれる西洋医学では病気の原因に対して直接アプローチを行うのが特徴です。
一方東洋医学はひとりひとりの個人差を重視した治療を行い、体全体に対するアプローチを行っていきます。

漢方における治療は、同じ病気でも人によって体質や体型、抵抗力や自覚症状が異なるため「陰陽(いんよう)」「虚実(きょじつ)」「気(き)・血(けつ)・水(すい)」などといった「証」と呼ばれるものさしで判断します。

 ・陰・・・新陳代謝が衰え、体が冷えている状態
 ・陽・・・異常な新陳代謝、または病気により発熱している状態
 ・実・・・外からの有害物がとりつき、充満することで不健康といえる状態
 ・虚・・・体本来が持っている機能が低下して不健康になっている状態

 ・気・・・体内のエネルギーの状態
 ・血・・・血液の状態
 ・水・・・体液の状態(リンパ液や消化液、だ液など)

患者さんの体質や病気の症状など状態を見極めながら最適な漢方薬を使い分けていくのです。

アトピー性皮膚炎 そもそも漢方や東洋医学とは?

漢方薬の原料は植物の実や根や葉などの他、動物の内蔵や石膏などの鉱物等を由来とする生薬からできています。
およそ8割が中国から、残りの2割が東南アジア、韓国から輸入されたものや日本で採れたものが原料です。

現在医療用で使われている多くの漢方薬には、生薬から煎じた液からエキス成分を抽出したエキス剤が用いられています。

生薬は天然物であるため成分が一定ではなく、煎じる時の条件によって濃度が変わってくるため、手間が非常にかかります。
ですがエキス剤は生薬から煎じる場合と比べて安定した品質と、携帯に便利で服用しやすいというメリットがあります。

アトピーに対してどんな効果があるの?

アトピーの症状にもカサカサする乾燥肌だったり、赤みがあったり、ジュクジュクした浸出液が出たりするなど、人によってかなり異なってきます。

医師・薬剤師と患者さんや家族とのコミュニケーションがうまくいかないと、中途半端な処方によって逆効果になってしまうことがありますが、患者さんや家族が皮膚の状態を写真で撮ったりして症状を確実に伝えると、その症状に適したお薬が処方されます。

漢方の考え方によると、アトピーは生命エネルギーである「気」が先天的に不足していることが原因と考えられています。
そのため「気」を補充し、血液の流れなどを改善するよう取り組みがなされます。

アトピー性皮膚炎 アトピーに対してどんな効果があるの?

一般的なステロイド剤などの塗り薬による治療と同じように、漢方においても生活習慣の改善を同時に行っていきます。

花粉やハウスダストなどのアレルギーの原因となるものを取り除くことも大切ですが、不摂生な食生活や生活習慣を無理のない範囲で改善することも必要です。

はじめは皮膚よりも体調が良くなることがあります。
漢方は体のコンディションを整え、その後皮膚を改善が見られるのは治療の最終段階になりますので、およそ1~2年もの期間が必要になることがあります。

アトピー性皮膚炎は良くなったり悪くなったりを繰り返していきますので、根気強く焦らない事が重要です。

代表的な漢方薬について

アトピーにはこれ、という決まった漢方はなく、皮膚の状態や原因などによってひとりひとり処方が異なってきます。

主にアトピーで用いられる代表的な漢方薬についてご紹介します。

消風散(しょうふうさん)

アトピー性皮膚炎 消風散(しょうふうさん)

かゆみが強く滲出液があり、かさぶたができるような湿疹・皮膚炎、じんましんに用いられます。
特にジュクジュクタイプのアトピーに用いられることがあります。

【主な成分】
・荊芥(けいがい) ・・・皮膚病に多く用いられ、熱と腫れを抑えます
・防風(ぼうふう) ・・・熱を抑えます
・蒼朮(そうじゅつ)・・・水分の代謝異常を改善させ、炎症を抑えます
・地黄(じおう)  ・・・熱を抑え血液の流れを良くします
・牛蒡子(ごぼうし)・・・体内の膿や毒素の排泄を助ける働きがあります

温清飲(うんせいいん)

アトピー性皮膚炎 温清飲(うんせいいん)

血行が悪いことによる皮膚のカサつきがある場合や、月経不順、月経困難などに用いられています。
アトピーにおいては乾燥肌に対して、血液の流れを良くする目的に用いられることがあります。

赤みがあったり、浸出液のでるアトピーだと逆効果になることがあります。

【主な成分】
 ・当帰(とうき)  ・・・血液の循環を促進させます
 ・芍薬(しゃくやく)・・・炎症を抑え、血液を活性化させます
 ・黄檗(おうばく) ・・・胃を丈夫にし、整腸・腸内殺菌作用があります

その他

かゆみを抑えるために黄連などを含む漢方や、胃腸の働きを良くして水分の停滞を改善する四君子湯(しくんしとう)、六君子湯(りっくんしとう)などが処方されることがあります。

最終更新日: 2016-07-24

タグ:
アトピー性皮膚炎 蕁麻疹(じんましん)

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