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女性が更年期にうつになりやすいのは何故?治療法はある?

更年期に入って、何だか気分がすぐれない、何もやる気がしないということ、ありませんか? 更年期に入ってうつ症状になる人はたくさんいます。症状を緩和させる代表的な治療法についてご説明しましょう。

更年期障害によるうつのメカニズム

うつ病(大うつ病性障害) 更年期障害によるうつのメカニズム

閉経前後の約10年間に罹るとされる更年期障害
この時期になると加齢によって卵巣の機能が低下し、女性ホルモンが減少します。

ところが脳は女性ホルモンをもっと作るよう、刺激ホルモンで命令を出し続けます。
この刺激ホルモンが出る場所と自律神経をコントロールする場所が同じ脳の視床下部にあるため、その部分がストレスを受け自律神経のバランスが乱れてしまうのです。

自律神経には交感神経と副交感神経があります。
副交感神経はリラックス状態をもたらしますが、優位になりすぎると無気力、集中力低下、不安、落ち込みなどといったことが起こります。

更年期障害で副交感神経優位の状態が続くことで、うつ症状を引き起こすのです。

更年期うつ病の場合も

うつ病(大うつ病性障害) 更年期うつ病の場合も

更年期障害のうつ症状と非常に似ているのが「更年期うつ病」です。
更年期頃に起こりやすいことと、更年期障害の落ち込みや不安感といった症状と似ているために、医師でも見極めが難しいとされています。

もっとも大きい原因は、生活環境の大きな変化です。
閉経の時期は、子どもの独立、親や義両親の介護、親しい人の死亡などが重なることが多く、さらにこの頃になると自分の老化を自覚する機会が増え、老後の不安も強くなってきます。

これらがストレスになり、更年期障害による不安定な精神が引き金になってうつ病を発症すると考えられています。

更年期のうつ状態を緩和させる方法4つ

こういった症状を緩和させる方法は、主にホルモン補充療法と漢方療法があります。
その他の療法も合わせて4つご説明します。

1.ホルモン補充療法

うつ病(大うつ病性障害) 1.ホルモン補充療法
出典:www.qlife.jp

女性ホルモンの減少によって自律神経が乱れている場合は、ホルモンの投与によって症状が緩和されることがわかっています。
ホルモン治療で投与される薬は女性ホルモンのエストロゲン主体のものです。
更年期になると、エストロゲンの分泌は40~60%に減ってしまうため、減った量を補うことによって症状を緩和させるのです。

しかし、エストロゲンにはがん細胞を増殖させる働きがあるため、ホルモン治療は乳がんや子宮がんなどになるリスクが高まるともいわれています。
そのため、その作用を緩和させる黄体ホルモン(プロゲステロン)も同時に摂ることが一般的です。

ところが、ホルモン補充療法に使用される有効成分は「結合型エストロゲン」「エストリオール」「エストラジオール」などですが、それぞれに欠点があり、効果が現われないことがあります。

「結合型エストロゲン」は雌馬の尿から作られたもので、人間とは微妙に成分が違います。
「エストリオール」は他のものに比べ作用が弱いとされています。
「エストラジオール」は経皮と経口がありますが、経口の場合その人の体質などによって個人差が出やすく、肝臓にも負担がかかります。

さらに、更年期うつ病の場合には環境の変化によるストレスといった、ホルモン以外の原因があるため、あまり効果が出ない場合があります。

2.漢方療法

うつ病(大うつ病性障害) 2.漢方療法

漢方医学では、更年期障害を体質や症状から「実証」「虚証」「中間証」に分けて考えます。
「実証」は体力があり、のぼせ、めまい、肩こり、便秘、イライラなどが顕著です。
「虚証」は体力がなく、貧血、冷え性、耳鳴り、肩こりなどの症状が強く出ます。

うつ症状はこれらの中間にあたる「中間証」というタイプに分類されます。
肉体的な症状より精神的症状のほうが顕著で、不眠、精神不安定、多愁訴などが主な症状です。
こういった症状の時に合うといわれる漢方薬を、症状ごとに上げます。

・桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
  胃腸が弱く、ストレスでうつ症状や不安感がある場合
・加味帰脾湯(かみきひとう)
  貧血症状を伴ううつ症状や不安感がある場合
・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)
  元々神経質なタイプの人の不安感や不眠症
・香蘇散(こうそさん)
  内向的でストレスが発散できず、うつになっている場合

実際には実証・虚証・中間証は混ざり合っていますから、その人の体質を問診などで把握してから処方されます。

漢方療法は女性ホルモンを増やすという観点から治療するわけではないので、即効性はありません。
しかし、根本の体質を改善させていきますし、発がんの危険性はありません。

3.向精神薬治療

うつ病(大うつ病性障害) 3.向精神薬治療

女性ホルモンは主に卵巣で作られていますが、実は肝臓の上にある副腎でも少量作られています。

しかし、副腎の最も重要な役割は、コルチロイドホルモンの合成です。
コルチロイドは抗ストレスホルモンで、ストレスが溜まっていると副腎はこちらを優先的に作ります。
そのため更年期にストレスがかかると、卵巣だけでなく副腎からも女性ホルモンが作られなくなってしまうのです。

こういった場合は、症状によって抗うつ剤、抗不安薬、気分安定薬、睡眠薬などの向精神薬を処方し、ストレスを軽減させます。

4.精神療法

うつ病(大うつ病性障害) 4.精神療法

心理療法とも言われ、カウンセリングや自己催眠による自律神経訓練などが行なわれます。
代表的なものがカウンセリングで、カウンセラーとの面談でストレスを解消していく方法です。

現在はこのように多くの療法が考えられ、効果を上げています。
まずは産婦人科で相談することから始めてはいかがでしょうか。

最終更新日: 2016-07-24

タグ:
うつ病(大うつ病性障害) 更年期障害 ストレス 不眠症 乳がん

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