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妊娠糖尿病の気になる検査と血糖値について。気になる数値は診断基準、治療目標は?

妊娠糖尿病の診断に行われる検査と血糖値についてご案内します。 さらに理想的な血糖値と、高血糖が続いた場合のリスクなどもまとめています。

1人の医師・医学生がチェック済み

妊娠糖尿病と診断される検査値について

妊娠糖尿病 妊娠糖尿病と診断される検査値について

妊娠糖尿病の診断基準について、当サイトの「妊娠糖尿病の診断基準となる血糖値について」(

)でも解説していますが、糖尿病診断のためのブドウ糖負荷検査では、血糖値が空腹時、1時間後、2時間後の血糖値を測って判断されます。

ブドウ糖負荷検査にて、
 空腹時血糖値が92mg/dl以上
 1時間後の血糖値が180mg/dl以上
 2時間後の血糖値が153mg/dl以上
と、いずれか1つでも該当すれば妊娠糖尿病と診断されます。

妊娠中の明らかな糖尿病について

空腹時の血糖値が126mg/dlを超えていて且つ、HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)が6.5%以上となったら妊娠中の明らかな糖尿病と診断されます。

また随時血糖値が200mg/dl以上であったり、75g経口ブドウ糖負荷試験にて2時間後の血糖値が200mg/dl以上だと妊娠中の明らかな糖尿病を念頭に置き、空腹時血糖が126mg/dl以上であるか、HbA1cの数字が6.5%以上であるか確認するよう診断基準には記されています。

妊娠中はどれぐらいの数字をキープしたら良いのか

理想的な血糖値

妊娠糖尿病 理想的な血糖値
出典:www.twmu.ac.jp

血糖値は食事や運動などといった活動によって変動していきます。

そのため妊娠糖尿病において血糖値をコントロールすることは非常に重要な事で、日常生活での血糖値の変動を知ることも大切となってきます。

妊娠糖尿病の治療の目標は空腹時の血糖値が100mg/dl未満、食後2時間の血糖値が120mg/dl未満、そしてHbA1c(NGSP)(血糖値の1~2ヶ月の平均を表す指標)が正常(6.2%未満)にあることです。

引用元: www.nho-kumamoto.jp

以上のことから、空腹時の血糖値が100mg/dl未満であること、食後2時間の血糖値が120mg/dl未満であることが理想的な血糖値といえます。

HbA1cとブドウ糖負荷検査について

妊娠糖尿病の検査で行われるブドウ糖負荷検査とは

妊娠糖尿病 妊娠糖尿病の検査で行われるブドウ糖負荷検査とは

ブドウ糖負荷検査は糖尿病であるかどうかを調べるための血糖値検査のひとつです。

基本的に食事をした後が一番血糖値があがり、その後インスリンなどのはたらきによって徐々に血糖値が下がります。
糖尿病などで糖の代謝異常が起こると、食後2時間でも高い数字となることがあります。

そこで、検査当日朝まで食事を抜いた空腹の状態で採血を行い、血糖値を測ります。
その後ブドウ糖75gを溶かした水(またはテスト液と呼ばれる飲み物)を飲み、1時間後、2時間後採血して血糖値を測ります。

HbA1cについて

妊娠糖尿病 HbA1cについて
出典:www.furano.ne.jp

食べ物から摂った糖分は血液を通じて脳や筋肉など体の隅々まで届けられます。
血管内の余分なブドウ糖は赤血球の蛋白であるヘモグロビンと結びつき、グリコヘモグロビンとなります。
このグリコヘモグロビンは何種類かあるのですが、そのうちの一つがHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)と呼ばれるものとなります。

このHbA1cの正常な数値は、20代女性で5.2%、30代女性で5.4%、40代女性で5.5%となります。

ヘモグロビンは赤血球の中に大量に存在する蛋白で、寿命はおよそ120日間(約4ヶ月)と言われています。
赤血球はその間体のすみずみをまわり、血管内のブドウ糖と結びついていきます。
血糖値が高い状態が続くとその分ヘモグロビンに結びつくブドウ糖が多くなり、自ずと数字も高くなるということになります。

HbA1cは、過去1~2か月間の血糖値の平均を表しているといわれています。
そういった意味で、「現在の」血糖値のを検査している他の検査とは異なってきます。

例えば、2か月くらい前までは血糖値は正常だったものの、妊娠により血糖値が上がり、現在の血糖値が高くなっている方の場合、このHbA1cは正常となります。

血糖値が高かったらどうなる?

妊娠糖尿病 血糖値が高かったらどうなる?
出典:www.twmu.ac.jp

血糖値が高い状態が長く続くと、血管がもろくなるほか神経に影響を及ぼしてしまいます。
なぜ高血糖が血管や神経に障害をきたすのかというと、糖が血管を傷つける活性酸素の生成を促すからです。

糖尿病性腎症
血管がぼろぼろになってしまい、尿にタンパク質などが漏れ出すようになっていしまいます。
尿にタンパク質が漏れることで血中のタンパク質が少なくなり症状が出てしまったり、最初は尿の量は変動がありそこまで支障はないものの、進行すると尿量が減っていきます。
尿の量が減ると、排泄しなければいけない有害な物質が体内に溜まってしまうため、最終的には人工透析が必要となってしまいます。

*糖尿病性神経症
末梢神経の感覚がなくなることがあります。
例えば足の小指にトゲが刺さっても気づかず、そこからばい菌が入って最悪の場合切断せざるを得なくなることもあります。
他にも、眼を動かす神経に障害が起き、眼球を動かしにくくなったり、膀胱を支配している神経に異常がでて排尿の問題が起きたりします。
また、糖尿病では心筋梗塞などがおきやすくなりますが、この心筋梗塞がおきても神経が障害されているため痛みを感じず、医療機関を受診しないなどの問題点もあります。

*糖尿病性網膜症
ものが見えづらくなる、視野が狭くなるほか、最悪の場合失明することがあります。

以上が糖尿病の3大合併症と言われるものです。

その他にも妊婦さんの場合は、妊娠高血糖症候群や羊水過多症、早産などのリスクがあります。

また、血糖値が高いとグルコースが胎盤を通じて胎児も高血糖になってしまいます。

高血糖により胎児のインスリン(血液中の糖を細胞に取り込むホルモン)分泌が刺激されて、脂肪、タンパク質の合成が促進され、巨大児や先天奇形となる場合があります。

また、お母さんのおなかにいる間はインスリンのの分泌が刺激されていてもお母さんからたくさんの糖が送られてくるため血糖値には問題ないことが多いですが、生まれた後はお母さんからの糖が送られてくるわけではないのにインスリンが過剰に分泌されるため、赤ちゃんが低血糖になることがあります。
低血糖は非常に危険な状態で、脳などに不可逆なダメージを残すことがあるため、これから成長していく赤ちゃんにとっては特に大問題となります。

インスリン療法について

妊娠糖尿病 インスリン療法について
出典:www.dm-net.co.jp

適切な血糖コントロールを行うには食事療法と運動療法が必要ですが、それでも血糖コントロールが芳しくない場合は、胎盤を通過して胎児に行かないインスリン療法が行われます。
経口血糖降下薬は胎児への安全性の確立がとれていないので、妊娠以前に糖尿病で経口血糖降下薬を服用されている方はインスリン療法に変更されます。

妊娠糖尿病 インスリン療法について
出典:www.dm-town.com

インスリンは速効型と持続型とあり、毎食後、または寝る前に注射します。
単位数は日々の血糖値によって医師から指示されます。

・速効型(ヒューマリンRなど)
食後の血糖値を抑えるために用いられます。
早く効きますが持続時間は短いです。

・超速効型(ヒューマログなど)
速効型よりも速やかにインスリンが吸収され早く効きますが、持続時間が更に短くなります。

・持続型(レベミルなど)
速攻型と比べてゆるやかに効き、持続時間が長いことが特徴的です。
主に就寝前に注射し、夜間の血糖値を抑えるために用いられます。

・中間型(ヒューマリンNなど)
持続型とくらべて持続時間はやや短めです。
効き方も速攻型と持続型の中間に値します。

妊娠糖尿病 インスリン療法について
出典:www.dm-town.com

妊娠糖尿病において日々の毎食前の血糖値を測るように指導を行いますが、インスリン療法を行う際も医師から指示された単位数を注射し、定期的に経過を伝えてよりよい血糖コントロールを行っていきましょう。

最終更新日: 2016-10-27

タグ:
妊娠糖尿病 糖尿病性腎症

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