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関節が変形する?!『関節リウマチ』の検査と治療

関節リウマチは関節の骨や軟骨組織が破壊される病気です。 症状が進行すると痛みや関節の変形を伴い、最終的には関節が動かせなくなります。 ここでは病気の仕組みから、最新の検査と治療方法を解説しながらご紹介します。

関節リウマチとはどんな病気?

関節リウマチ 関節リウマチとはどんな病気?
出典:eonet.jp

※各項目の「Point!」だけ読んでいただければ内容を把握できるようになっています。

Point!関節リウマチとは・・・
 ・全身に起こる関節の変形
 ・原因は自己免疫の過剰反応
 ・寿命にも影響する怖い病気
 ・治療法は劇的に進歩している

関節リウマチとは、免疫の過剰反応により関節内に炎症が起きることで、骨や軟骨組織が破壊される病気です。
症状が進行するにつれて痛みや関節の変形を伴い、徐々に関節が動かせなくなります。
放っておくと最終的には寝たきりになってしまい、生活の質が低下することで余命が短くなることも懸念される病気です。

治療で改善できる

近年では関節リウマチの研究が進み、早期発見の検査法や薬物による治療法が大きく進歩しました。
未だ病気の完治は難しいものの、早期発見により健常者と変わらない状態まで寛解させることも可能になりました。

ですが、進行して変形した関節を治療することは難しく、その場合は手術適応となることも多いので、何よりも早期発見が重要な病気です。

どんな人がなりやすい?

発症の原因としては、遺伝的因子や環境的因子が関係してるのではないかといわれていますが、未だはっきりとしたことは不明です。
ここでは統計的に分かっていることを解説を含めてご紹介します。

関節リウマチ どんな人がなりやすい?
出典:www.nrat.or.jp

Point!関節リウマチになりやすい人は・・・
 ・男女比:1対4 = 女性に多い(免疫力が強いため)
 ・好発年齢:40→50→30代の順に多い
 ・患者数(日本):約70万人 (日本人の約200人に一人)
 ・出産後、閉経前後でなりやすい(ホルモンバランスが崩れるため)

高免疫

女性が関節リウマチになりやすい理由は、免疫力が強いからだといわれています。
妊娠中に胎児を外敵(ウイルス・細菌)から守らなくてはならないので、男性と比べ免疫力が強い傾向にあるのです。

また、妊娠中は関節リウマチの症状が緩和することが分かっており、これは免疫抑制の作用がある副腎質ホルモンの増加が理由だといわれています。
副腎質ホルモンが増える理由は、免疫力が強いと胎児を異物と判断し攻撃する恐れがあるからです。

また、出産後は副腎質ホルモンが一時的に低下するので、関節リウマチが発症する切っ掛けになることも分かっています。

女性ホルモン

関節リウマチ 女性ホルモン

好発年齢が30〜50代なのは女性ホルモンが影響しているといわれています。
女性ホルモンは免疫力を高める作用があり、女性は出産後や閉経前後で女性ホルモンのバランスが崩れやすいので、それを切っ掛けに発症しやすくなります。

また、この年齢は働き盛りですので、関節の使いすぎによる腱鞘炎と勘違いしないよう注意が必要です。

体質

また、体質による発症も考えられます。
・関節炎・神経炎体質が元々ある
・アレルギー体質がある
・肩こり・冷え性が元々からある
頭痛もち・病気になりやすい・汗をかきやすいなど自律神経の異常が元々ある など

気をつけなくてはならない初期症状と好発部位

関節リウマチ 気をつけなくてはならない初期症状と好発部位
出典:www.tcgh.jp

Point!初期症状と好発部位は・・・
 ・長時間で頻繁に起こる「朝のこわばり」
 ・合併症は全身性倦怠感・目の痛み・貧血 etc...
 ・手足の第2・第3関節の症状(第1関節ではない)
 ・左右対称に発症する
※これらが当てはまる場合は病院へ!

朝のこわばり

この中でも「朝のこわばり」は関節リウマチ特有の症状ですので、長時間の症状が頻繁に起こる場合は必ず病院で診察を受けてください。
また、手足の感覚が鈍く感じたり関節が腫れてきて痛みを伴う場合も疑わしいです。

症状が左右対称に起こりやすい理由は自己免疫疾患が原因だからです。
免疫として働く細胞は血管を通って全身を回っているので、免疫が過剰反応することで左右対象に起こります。
使いすぎによって起こる腱鞘炎は左右非対称に起こるので、関節リウマチと見分けるのには重要なポイントです。

関節が痛い・だるい・熱っぽい・食欲がないなどの症状は風邪とよく似ているので見分けるのは困難です。
症状がなかなか良くならなかったり、他の症状が同時に起こるようでしたら可能性があるので注意してください。
合併症として全身性倦怠感・目の痛み・貧血が起こることもあります。

手足の関節

関節リウマチ 手足の関節

関節リウマチだと診断された人の内、最も多く症状が現れるのが手足の関節です。
手指・足趾の第2・第3関節は90%、手首・足首は80%の人が症状を訴えています。
この中で手指・足趾の第1関節は症状が現れにくいので、他の変形性関節症と見分けるのに使われます。

加重によって起こる変形性膝関節症は左右対象になりやすく勘違いしやすいですが、関節リウマチの場合は寝ていても痛みがあったり、膝以外の部位にも痛みがあることが診断の目安になります。

関節リウマチの検査

関節リウマチ 関節リウマチの検査
出典:www.drmakise.com

Point!関節リウマチの検査は・・・
 ・早期発見ができるようになった
 ・診察(症状・家族歴・既往歴を聞かれる)
 ・触診・視診(腫れ・運動機能・合併症を見る)
 ・画像検査(骨破壊がないか調べる)
 ・血液検査(あくまでも指標)

関節リウマチの早期は画像検査を用いても診断が難しい場合があります。
そこで用いられるのが上記画像の検査方法です。
触診と血液検査を使って結果を点数化し、6点以上で関節リウマチと診断することで早期発見ができるようになりました。

診察

問診

問診ではまず症状を聞かれます。
ここでは「関節リウマチだと思う」と言うのではなく、一番気になる症状・全身的な症状などを伝えてください。
また、日常でどんな動作をすると痛いかなども伝えておくと参考になります。

関節リウマチの疑いがある場合、家族歴や既往歴を聞かれることがあります。
関節リウマチは完全な遺伝性の病気ではありませんが、身内に関節リウマチの方がいる場合は発症率が2倍程度になることが分かっています。

次に身内の方の既往歴とご自身の既往歴の中に自己免疫疾患がないか確認します。
特に全身性の自己免疫疾患である、全身性エリテマトーデス・多発性筋炎・強皮症・シェーグレン症候群・血管炎症候群など既往歴がある場合は必ずお伝えください。

触診・視診

関節リウマチ 触診視診

触診では、痛みや腫れのある部分に触れたり、関節を動かしたりして確認します。
特に好発部位はチェックの対象となります。

また、爪を見て血管炎がないかを確認したり、まぶたの裏を見て貧血がないかを確認します。
これらは関節リウマチの合併症として現れる症状です。

画像検査

関節内の状態を見るためにレントゲンなどの画像検査を行います。
関節リウマチでは関節に「骨びらん」という骨の虫食い状態が映ることがあります。
これが進行すると関節が破壊されて変形してしまいます。

また、MRIや超音波検査でも骨の状態が分かるので、こういった検査が行われることが多いです。

血液検査

血液検査では、リウマチ因子・免疫と関係する抗体の数・炎症反応の度合いなどを測ります。
しかし、これらの数値は他の疾患でも上昇しますので、あくまでも一つの指標だと考えられています。

関節リウマチの治療(最新の薬)

関節リウマチ 関節リウマチの治療(最新の薬)

Point!関節リウマチの治療法は・・・
 ・多剤併用による治療が多い
 ・新薬の研究が進み効果が出ている
 ・薬の費用は高いが色んな制度が適応されれば安くなる。
 
薬物治療に使われる薬は様々な種類があります。
薬は症状に合わせて併用することも多いので、それぞれの薬がどのように作用しているのかをご説明したいと思います。
少し難しい内容も含まれますが、知っておくことで安心してお使い頂けると思いますのでお付き合いください。

ステロイド薬

ステロイドはアトピー性皮膚炎などの治療薬として有名ですが、抗炎症作用があり痛みが緩和されるので関節リウマチにも使用されます。

ただし長期的に使用すると強い副作用があるので、短期間での使用か期間をおいての使用が望ましい薬です。
関節リウマチの特効薬として使われていた時期もありますが、副作用の関係で今は抗リウマチ薬の効果が出るまでの代わりとして使われています。

抗リウマチ薬

関節リウマチ 抗リウマチ薬

抗リウマチ薬として日本で最も使用されているメトトレキサレート(MTX)という薬は、リウマトレックスという商品名で有名です。
DNAの合成に必要な葉酸というビタミンの働きを抑制し、免疫細胞の増殖抑制による骨破壊の防止作用があります。
効果が出るまで1〜2ヶ月ほど掛かるので、それまでの症状を緩和するためにステロイドを併用することがあります。

また、免疫力が低下した副作用として感染症にかかりやすくなるので、結核など重篤な症状となる病気の予防薬を併用することがあります。
この薬は肝臓で分解されるので、肝臓に疾患を抱えている方はご注意ください。

生物学的製剤

生物学的製剤は近年登場した新しい薬で、製薬会社から多くの種類が出ています。
抗リウマチ薬で効果が十分ではない場合でも、生物学的製剤を併用することで効果を現すことが多く、今最も期待されている薬です。

作用としては、上記の図にある炎症性サイトカイン(IL6・TNFα)の生産・活性化抑制や、T細胞(Th1・Th2・Th17)の活性化抑制を行い、結果として破骨細胞の働きを抑制します。
薬の種類もIL6・TNFα・T細胞のどれに作用するかで分かれているので、処方された薬がどのような作用で効果を出しているか知っておくのもいいでしょう。

これら治療薬の費用は高額になることが多いですが、身体障害者福祉制度・介護保険制度・高額療養費制度・医療費控除などの制度を利用できる可能性があります。
領収書が必要となる場合もあるので、必ず保管しておいてください。
詳しくは、かかりつけのドクターにご相談ください。

最終更新日: 2016-08-02

タグ:
関節リウマチ アトピー性皮膚炎

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